[[イベントログ記録へ戻る>Event/Log]]
*イベントログ「ヒトトセのフシギなたまご」 [#o509afc2]
**十の章・ロウゲツとひらかれるこころ [#rougetsu]
#contents
***プレストーリー [#lfddbeb2]
 フシギな卵と守護魔をめぐる物語も、
 いよいよ結末を迎えようとしております。
 
 主様が強く願い、
 このロウゲツを含む12人の守護魔を卵の部屋に集め、
 そしてヒトトセの思い出をつむぐことができたなら。
 
 主様は、すばらしいものを手に入れる。
 ……と、申し上げておきましょう。

 ヒトトセのフシギなたまごをめぐる物語を締めくくる、12月の守護魔・ロウゲツが登場!
 ロウゲツによると、フシギなたまごにはウルが必要らしいのです。
 消えてしまったウルを復活させるためにタイニーアイランドに行き、
 過去のヒトトセの事件と関わった人たちと話して、「ウルの思い出のかけら」を集めましょう!
 
***ダウンタウン [#l70ba4fd]
 ロウゲツの従僕:
  ○○様!
  わたくしどもの主である
  「守護魔・ロウゲツ」が、
  是非あなたに
  お願いしたいことがあると
  申しております。
 
  このダウンタウンの
  東側と南側の階段の中間にいる
  「ラボの案内人」と話し、
  「卵の部屋」までお越し下さい。
 
 ロウゲツのメイド:
  絶対損はさせませんから!
  あなたならきっと
  ロウゲツ様が助けてくれるって、
  信じてます♪

***卵の部屋 [#xcc80e2a]
 トロン博士:
  ○○さん、
  マーシャさん。
  お待ちしていたですです!
 
 マーシャ:
  酒屋の前にいた人たちから、
  ロウゲツって人が
  私の助けを求めてるって
  聞いてきたんだけど。
  何かあったの?

 ???:
  このロウゲツから、
  ご説明いたしましょう。
 
 【守護魔・ロウゲツが現れる】
 
 守護魔・ロウゲツ:
  お初にお目にかかります、
  ○○様、
  マーシャ様。
 
  私めはロウゲツ。
  12月を司る、
  卵の守護魔でございます。
  以後、お見知りおきくださいませ。
 
 マーシャ:
  あ、あの、
  マーシャでございます。
 
 守護魔・ロウゲツ:
  ご丁寧に、
  ありがとうございます。
  お気持ちは十分たまわりましたので
  普段通りにお話ししていただいて
  結構でございますよ、マーシャ様。
 
 マーシャ:
  ……そ、そうですか?
  でも……
 
 守護魔・ロウゲツ:
  ……ただ、もしよろしければ、
  この部屋ではお靴を
  脱いでいただけると
  大変ありがたいのですが……
 
 マーシャ:
  ごっ、ごめんなさい!!
 
  ……って、あなたもトロン博士も、
  靴はいてるじゃない!
 
 守護魔・ロウゲツ:
  フフフ、失礼いたしました。
 
  冗談はさておき、
  ……お二方には、
  傷ついた幼い心を
  救っていただきたいのです。
 
  今、卵の中には
  「ルゥ」という御方が
  いらっしゃいます。
 
  しかし、ルゥ様は
  我ら守護魔にさえおびえ、
  心を閉ざし……
  ご自身の消滅を
  願っておられるのです。
 
  マーシャ様は、
  豊かであたたかな母性を
  お持ちでいらっしゃる御方。
  どうか、卵の中の幼子に、
  安らぎの歌を
  歌っていただけないでしょうか?
 
 マーシャ:
  えっ、歌うの? 私が?
  う~ん、ちょっと恥ずかしいけど
  でも、私なんかの歌が
  役に立つなら……
 
 【マーシャが歌う】
 
 守護魔・ロウゲツ:
  そして、
  ○○様には
  「ウル」様を救って
  いただきたいのです。
 
  ウル様は
  正しいと信じる目的のため、
  ルゥ様のために戦いぬき……
  最後は自分の存在さえ犠牲にして、
  そして消えてしまわれました。
 
 トロン博士:
  ……ウルさんは、
  卵の「破壊魔」となって
  卵を壊そうとしたのですですが。
  物は言いようですです……
 
 守護魔・ロウゲツ:
  ウル様は破壊魔ではなく、
  ルゥ様と同じ……いえ、
  後ほど詳しくお話しいたしますが、
  卵にはウル様が必要なのです。
 
  ウル様は、幼い好奇心のままに
  いくつもの事件をおこし、
  様々な方にご迷惑をおかけした、
  とてもお元気いっぱいの御方で
  ございました。
 
  ○○様には
  事件に巻き込まれた方々に
  お会いすることで、
  ウル様の思い出を
  集めてきていただきたいのです。
 
  幸い、この季節であれば、
  あちこち巡り歩く必要はありません。
  アップタウンの「タイニー」が
  導いてくれる夢のような場所にて、
  皆さんお待ちでございます。
 
  その島では
  「サリー」という素敵な女性が
  案内をして下さいますよ。
 
 マーシャ:
  ステキな女性?
  ねぇねぇ、どんな人なの?
 
 守護魔・ロウゲツ:
  その島では今
  お祭りが行われておりまして、
  サリーさんは
  マーチングバンドを率いる
  可憐で華やかな御方でございます。
 
 マーシャ:
  マーチングバンドかぁ……
  私もちっちゃい頃、
  パレードの楽団に
  あこがれたことがあったっけ。
 
 【マーシャのハートメイトが卵の前に現れる】
 
  そうそう、あんな感じで、
  可愛くて、かっこよくって……
 
  !?
  あ、あれ?
  昔の私……?
 
 トロン博士:
  卵には
  「今と違う人生を送る自分」に
  憧れる気持ちを感知して
  姿を具現化する能力が
  あるのですです。
 
 守護魔・ロウゲツ:
  「卵の中には何があるのか?」
  殻を割って観察されない限り、
  決して答えは定まりません。
  いわば、卵の中には
  「無限の可能性」が
  つまっているのでございます。
 
  ……しかし、「あるもの」が
  卵から外に出た時以来、
  その「可能性」は卵の外に
  漏れ出すようになったのです。
 
  形を持たない可能性は、
  人の願望に触れることで、
  それを具現化して
  「形」を得られるのでございます。
 
 【マーシャのハートメイトが消える】
 
 マーシャ:
  き、消えちゃった!
  私の可能性……どうなったの?
 
 守護魔・ロウゲツ:
  ご心配はご無用にございます。
  消えたのはあくまで「有り得た姿」。
  幼い頃のあこがれの気持ちは、
  今もマーシャ様の胸に
  淡く輝いておられましょう?
 
  この世界に在り続けるための
  「意志」が、あの姿には
  足りなかったのでございましょうね。
  「あこがれ」だけで生きられるほど
  この世界は甘くない場所で
  ございますから。
 
  もしも、マーシャ様か、
  別のどなたかが
  マーチングバンドを率いる
  マーシャ様の存在を
  強く望んだのであれば、
  あるいは……
 
 マーシャ:
  そっか……
  まぁ、私は冒険者として、
  商人として生きてくつもりだし。
 
 守護魔・ロウゲツ:
  ……少々話がそれましたので、
  今一度ご説明いたしましょう。
 
  ○○様には
  アップタウンの「タイニー」が
  導いてくれる場所にて、
  過去の9つの事件に
  巻き込まれた方々にお会いし、
  ウル様の思い出を
  集めてきていただきたいのです。
 
  その島では、
  「サリー」という素敵な女性が
  案内をして下さいますので、
  行き先が分からなくなったら、
  彼女に尋ねてみて下さいませ。
 
  思い出を十分に
  集めていただければ、
  後はこのロウゲツが
  ウル様を復活させて
  ご覧に入れましょう。

***タイニーアイランド [#ke0f6dc9]
 サリー:
  こんにちは♪
  わたしはの名前はサリー、
  アニバーサリーの
  お祝いに来たの♪
  あなたも楽しんでってね!
 
  え?
  人を探してるの?
  任せといて!
 
  あなたが探してるのは、
  マタギさんね!
  かっこいい狩人さんよ!

 マタギ:
  オヌシ、ワシに何か用か?
 
  ふむ、「ウル」という名には
  聞き覚えがないが……
 
  この前の冬に、
  雪山のウサギたちが、
  恐ろし……くはないが、
  非常にうっとおしい
  「イタズラ者のウサギ」に変身し、
  悪さをするという事件があった。
 
  その時、イタズラウサギを
  退治するのに、協力を申し出てくれた
  「守護魔」と名乗る兎娘がいてな。
 
  ……まぁ、イタズラウサギに
  守護魔の力の源だとかいう
  お札を奪われて、あまり役には
  立ってくれなかったのだが……
 
  オヌシのいうウルが、
  守護魔の力を欲しがって、
  兎娘のお札を盗ませるために
  ウサギを変身させて
  イタズラ者のウサギに変えたのが
  あの事件の真相ということか?
 
 :
  マタギが覚えていた
  イタズラウサギ事件の記憶から、
  「ウルの思い出のかけら」が
  心に宿った……!
 
 マタギ:
  己の欲望のために盗み、奪う。
  生ける物は皆そうして生きているし、
  それも自然の摂理の一部ではある。
 
  だが、結果が巡り巡って
  自分に返ってくるのも、
  また自然の摂理の一部だ。
 
  オヌシも、奪い過ぎないようにな。

 ジュリエッタ:
  ぬいぐるみさんの国には
  おばあちゃんがいるはずなの。
 
  ……あ。
  もしかして、
  あなたがおばあちゃんなの?
 
 :
  ……ごめんね、違うんだ。
 
 ジュリエッタ:
  それじゃあ……
  小鳥さん?
 
  小鳥さんの名前は、
  「チュンチュン」と
  「ピピピ」っていうの。
 
  毎年、冬の終わりになると
  南の島から、
  ファーイースト街道の水場に
  春を運んでくるのがお仕事なのよ。
  けれど、今年はなかなか
  来てくれなかったの。
 
  この前、冬の精霊さんが
  教えてくれたの。
  冬の精霊さんは、
  「ウル」っていう
  いじわるな子にだまされて
  春がこないようにしてたんですって。
 
  冬の精霊さんはわるくないって、
  冬の精霊さんは言ってたの。
 
 :
  ジュリエッタが覚えていた
  「春を告げる島」の話から、
  「ウルの思い出のかけら」が
  心に宿った……!
 
 ジュリエッタ:
  いじわるをしたら、
  いけないのよ。
  いじわるなぬいぐるみの国に
  つれていかれて、
  つぼに閉じ込められるの!

 KU-1:
  ムムッ、オヌシは……?
  セッシャを追ってきた
  刺客でゴザルか?
  ヌケニンはつらいでゴザル。
 
 ???:
  テメェ、イレギュラーを追ってきた
  DEMか、それとも
  ウルとかいうやつの手下か?
  隊長には俺様たちがついてるんだ、
  返り討ちにしてやるぜ!
 
 :
  ……消えてしまったウルを
  復活させようとしていることを
  話してみた。
 
 ???:
  ……そちらの事情はわかった。
  だが、マスターは
  既にハラキリをして、
  ウルとは縁が切れている。
  助ける義務はないはすだ。
 
 ???:
  で、でも!
  思い出を話すだけだったら、
  失うものはないと思いますけど……
 
 ???:
  待ちなさい、君たち。
  私達が勝手に話すから、
  客人が混乱していますよ。
 
 ???:
  うむ。
  話をするのは我が君にお任せし、
  わらわ達は黙っているとしよう。
 
 KU-1:
  ……ゴブレーつかまつった。
  これなる者どもは、セッシャの供。
  ……家族にゴザル。
 
 :
  これなる者、って?
 
 KU-1:
  セッシャの体を構成するパーツは、
  それぞれがセッシャの
  心強い供なのでゴザルよ。
 
  セッシャはかつて、ウル殿に
  死にかけていたところを
  拾ってもらった恩義が
  あるのでゴザル。
 
  ウル殿に恩返しできるのであれば
  三日三晩でも
  お話しいたすでゴザル。
 
  セッシャはかつて、
  同族に追われ、たった一人で
  この世界に流れ着いた
  次元の逃亡者でゴザッタ。
 
  初めて出会った時、
  殿様はまだ、名前も形も
  持っていなかったでゴザルが、
  死にかけていたセッシャを修理し、
  目的と使命をくれたのでゴザルよ。
 
  殿様が守護魔になるために
  守護魔であるウヅキ殿が
  邪魔ということでゴザッタ。
  セッシャは殿様のため、
  ウヅキ殿に幻術をかけ、
  学校に閉じ込めたのでゴザルが……
 
  ウヅキ殿はセッシャに、
  本当のニンジャについて、
  学校の平和を守る戦いについて、
  愛と友情について、
  教えてくれたのでゴザル。
 
  ……セッシャがウヅキ殿に
  かけていた幻術が切れても、
  ウヅキ殿はセッシャを友と
  呼んで下さった。
  セッシャは、ウヅキ殿の
  「心」に負けたのでゴザルよ。
 
  セッシャとウヅキ殿は
  永遠の友情を誓い、
  それぞれの道を
  進むことにしたのでゴザル。
 
 :
  KU-1の
  殿様の思い出から、
  「ウルの思い出のかけら」が
  心に宿った……!

 花屋:
  可愛いぬいぐるみの海賊さんが
  教えてくれたお話があるの。
 
  海賊さんは、
  大事にためてたおこづかいで、
  「幸運の壷」を買ったんですって。
 
  その壷に、「守護魔」っていう
  生き物を入れておくと
  海賊さんの願いが叶うって、
  ウルって子に教わったそうなの。
 
  それで、海賊さんは
  とっても可愛いお花の妖精の、
  守護魔・サツキちゃんをつかまえて、
  「ダンプティーアイランド」っていう
  島を「しんりゃく」したんですって。
 
  でも、ダンプティーたちと
  冒険者の人が協力して、
  守護魔のサツキちゃんを
  壷から助け出したの。
 
  海賊さんは、サツキちゃんに
  ずぅっと壷に入れられて、
  「ばつゲーム」をさせられたそうよ。
 
  ウルにはだまされたけど、
  わたしとお友達になれてよかった、
  ですって。うふふ、可愛い♪
 
 :
  花屋さんが覚えていた、
  「ウルの思い出のかけら」が
  心に宿った……!
 
 花屋:
  あ!いけない、
  このお話は、海賊さんと
  わたしだけの秘密だったの……
  お願い、きみも秘密にしてね?

 【シグネットルートの場合】
 
 ライア:
  フフッ、久しぶりね。
  幸せそうで、何よりだわ。
 
 アクィラ:
  うん……久しぶりだね、ライア。
  きみも元気そうで、よかった。
 
 ライア:
  ……あら?
  シグネットさん、
  あなた、ひょっとして……?
 
 :
  ……ええ。
  次の春には……
 
 ライア:
  おめでとう!
  もっともっと、幸せになってね!
  ……私も、負けないから!
 
 シグネット:
  ……幸せ過ぎて、時々不安になるの。
  砂浜で見つけた、
  記憶を失った男の人と恋をして、
  その人と結ばれるなんて…
  まるで、夢かおとぎ話みたいで……
 
 アクィラ:
  た……タコが! 触手がっ!
  うわあああ!
  ……け、結婚しないと
  食べちゃうぞー!って……!
 
  ……あ、ごめん、
  一瞬、記憶が飛んでたみたいだ。
  あの時の恐怖が、鮮明に……
 
  ……フミは、人間と結婚すれば
  人間になれるって信じてた。
  フミとは別の「守護魔」が
  フミを説得してくれて、
  僕は助かったんだけど……
 
  その時だ。フミが人間になれば
  「守護魔」になれるはずだったって、
  声が……声だけのやつが現れて。
  自分の「名前」を探しに、
  去って行ったんだ。
  あれは、何者だったんだろう……?
 
 :
  アクィラが覚えていた、
  「ウルの思い出のかけら」が
  心に宿った……!
 
 シグネット:
  ……フミ? 結婚?
  あなた……ライアさん以外にも、
  別の女の人と……?
 
 ライア:
  一体どういうことなのかしら、
  アクィラ?
 
 アクィラ:
  ……ちょっと待ってくれ、
  きみたちはとんでもない
  誤解をしている。
 
  フミって子は
  ちっちゃな女の子で、
  もう一人は淑やかで
  影のある感じの美人で……
 
  いや……そうじやなくてネ?
 
 :
 (…巻き込まれる前に
  逃げた方がよさそうだ……!)

 サティ:
  あっ!
  ひさしぶりね、
  元気だった?
 
  思い出すわねー、
  あのお屋敷でのこと!
 
  ……思い出す……?
  あたし、何か忘れてるの……?
 
  ……そう、あれは……
  あのお屋敷であったこと……
 
  ニックお姉ちゃんが……
  クォーク博士を……
 
  ……女王の、復活……?
  あたしは、だれだっけ……?
 
 :
  ……そうだ。
  ……あの館で、サティは……
 
 サティ:
  そうだ、あたしは……
  あのお屋敷で、お姉ちゃんと、
  お母さんと……あと、
  お父さん……お兄ちゃん?
 
  墓守の一族の悲願……
  「永遠の女王」の復活のため……
  どこまでも、おいかけて……
  恐怖の力で、生命のエネルギーを
  奪い、集める……
 
  でも、冒険者には「ウル」が
  憑いていて……
  恐怖が効かない……邪魔な存在……
 
 :
  サティが覚えていた、
  「ウルの思い出のかけら」が
  心に宿った……!
 
 サティ:
  ……あ、ゴメンね!
  ちょっとぼんやりしてたみたい。
  えっと、ウルって子のことは、
  クォーク博士に聞いたくらいで
  あたしはあんまり知らなくて……
 
  ……クォーク博士?
  それとも、ニッパー博士だった……?
 
  ……あ、そうそう!
  あのお屋敷での恐怖体験で、
  あたしの女優としての才能が
  開花したみたいなの!
 
  ……ねぇ、見てみたい?
  あたしの演技……

 サティの演技を見る……?
  【嫌な予感がするからやめておく】
  【……心の準備は出来た!】

 >心の準備は出来た!
  (\data\sprite\interface\event\ev_gh_2011_07.bmp)
  つかまえた
 
  【うわあああああ!?】
 
 サティ:
  ……やった!
  冒険者さんが驚くなら、
  あたしの演技も本物よね♪
 
  ……新しいホラークィーン、
  いけるかも……!
 
  ……ふ、ふふ、うふふふ!

 アマテラス:
  ぬ?
  そこのおぬし、
  確かツクヨミの下僕じゃったか?
 
  そうそう、ツクヨミの使い走りを
  させられておった子じゃな。
 
  確かツクヨミの従者にされた
  守護魔・キクヅキの主の座をかけて、
  ウルという子とツクヨミが
  宝探しで勝負することに
  なったのじゃったな。
 
  ツクヨミはおぬしに
  宝物を集めさせたが、
  ウルが持ってきた大量の団子が
  全てを押し流したと聞いておる。
 
  その団子が天に昇って、
  天の川となり……
  はて?
  そんな話じゃったかのう……?
 
 :
  アマテラスが覚えていた、
  「ウルの思い出のかけら」が
  心に宿った……!
 
 アマテラス:
  ツクヨミはいつまでも幼子のようで、
  ワガママばかり言って
  人に迷惑をかけておる。
  早くわらわのような
  立派な大人になって欲しいものじゃ。

 オーディン:
  あれは……そう。
  生と死を隔てる障壁が
  薄膜のごとくもろくなる
  ハロウィンの季節。
 
  命を与えてやった人形を連れて、
  ノーザン王国で行われる秘祭を
  見物しに行った時のことだったな。
 
  恐怖から逃げまどい続け、
  あろうことかこのわしに化けた
  不届き者の正体は、
  アクロポリスの卵に隠された、
  形をなさぬ可能性だった。
 
  一つの世界にも等しい
  存在ならばこそ、
  わしの姿を真似た無礼許し、
  いずれわしの物にする
  つもりだったが……
 
 オーディン:
  ……あれを手に入れるため、
  ルゥという名と実体を与えたのが……
  ……確か、ウルといったな。
 
  愚かしい衝動のままに
  卵を破壊しようとして、
  逆に自らの存在を消費し尽くし、
  失ったか……
 
  自分探しは、大いなるものを
  手に入れる契機ともなり得る。
  ……凡百のものであれば、
  単に命を失って終わるだけだがな。
 
 :
  オーディンが覚えていた、
  「ウルの思い出のかけら」が
  心に宿った……!
 
 オーディン:
  わしに化けた「あれ」……
  「卵」が死にかけていることには
  気づいているか?
 
  ククク……
  あまり浮かれていると、
  手に入るはずの幸運を
  つかみそこねるぞ?

 ロウゲツの使い:
  ああ、お前は確か、
  卵の部屋にいたな。
  私がロウゲツの使い走りを
  させられた時に……くそっ!
 
  ん? ウル?
  ああ、知っとるぞ。
  卵を壊すために
  自分の存在を消費して
  仲間を召喚し続け、
  ……最後は消えてしまった
  そうだな、かわいそうに。
 
 :
  ロウゲツの使いが覚えていた、
  「ウルの思い出のかけら」が
  心に宿った……!
 
 ロウゲツの使い:
  ……召喚の魔術には、
  リスクがつきもの。
  何かを得るには、
  何かを失う。
  そう、この私も……
 
  私は森の隠者マストラム。
  大魔法使いだ。
  元々ロウゲツは、
  使い魔にするために
  秘術を使って召喚したのだが……
 
  やつめ、契約の条件に
  賭けごとを入れおってな。
  その内容はこうだ。
  私が釣り上げるギンブナが
  オスか、それともメスか?
 
  ……私はずっとオスに
  賭けとるんだが、
  目下12連敗中でな。
  屋敷も使用人も大事な杖も
  巻き上げられてしまった。
  だが、次こそオスに決まっとる!
 
 :
  ……なんか、全然関係ない話に
  なってきたような……
 
 ロウゲツの使い:
  ポーターとポーリィめ!
  私がノーザン魔法ギルドを
  飛び出した時に
  連れ出してやった恩も忘れて、
  ロウゲツにつきおって!
 
 :
  足音を忍ばせて、
  そっとその場を離れた……

***卵の部屋 [#y05f4a53]
 守護魔・ロウゲツ:
  ○○様、
  ウルの思い出を
  全て集めてきて下さったのですね。
  ありがとうございます。
 
  マーシャ様も
  ありがとうございました。
  もう歌は結構でございますよ。
 
 マーシャ:
  ♪飛びっきりのキセキ……♪
 
 【マーシャ歌うの止める】
 
 マーシャ:
  …え? もういいの?
  これからがいいとこなんだけど。
 
 守護魔・ロウゲツ:
  極上の美酒も、少し足りないほどにて
  止めておくのが花、と申します。
  このロウゲツも、
  マーシャ様の歌の余韻に
  ゆっくりと浸りたいので
  ございますよ。
 
  では
  ○○様。
  ウル様の思い出を、
  私にお聞かせ下さいませ。
 
 :
  タイニーアイランドでの出来事を
  一通り話した。
 
 守護魔・ロウゲツ:
  ……ウル様の思い出のかけら、
  確かにいただきました。
 
  この思い出と、卵に満たされた力……
  「可能性」を混ぜ合わせることで、
  ウル様を召喚します。
 
 トロン博士:
  なるほどです。
  「思い出チケット」の
  要領ですね!
 
 守護魔・ロウゲツ:
  では、さっそく。
 
  くっ……
  やはり、少々……
  ……ぐぐっ……!
 
 マーシャ:
  だ、大丈夫?
  なんだか苦しそう……
 
 守護魔・ロウゲツ:
  ……どうぞ、お気になさらず。
  少々苦しい振りでもした方が、
  場が盛り上がるかと
  思っただけでございますから。
 
  くっ……足りない分は……
  私が…………ぐうっ……!
 
  さあ……お目覚め下さい!
 
 【ウルが復活する】
 
 マーシャ:
  この子が、ウル……?
 
 守護魔・ロウゲツ:
  お初にお目にかかります、
  ウル様。
  私めはロウゲツ、
  あなた様の守護魔でございます。
 
 ウル:
  ……ウルの……守護魔?
 
  ……いらない。
  どうせ、守護魔はウルに
  いやなことをするんだ……
 
 守護魔・ロウゲツ:
  申し訳ございません、ウル様。
  私はこのヒトトセの
  最後の月の守護魔で、
  右も左も何もかもわからない、
  若輩者なのでございます。
 
  ですので、ウル様に
  色々教えていただきたいので
  ございますよ。
 
 ウル:
  ……ロウゲツは
  何も知らないのか?
 
 守護魔・ロウゲツ:
  左様でございます。
  「なまえ」や「からだ」のことも
  自分が守護魔だということも、
  ウル様を追いかけていて、
  初めて知ったくらいなのです。
 
 ウル:
  ……お前、守護魔なのに
  ウルと同じなんだな。
 
 トロン博士:
  あの、
  自分も、何も知らないという点は
  ウルさんと同じですです。
  卵のこと、守護魔のこと、
  それにウルさんのこと……
 
 マーシャ:
  私も! 冒険者として
  いろんな所に行ったり
  見たりしてきたけど、
  まだ知らないことばっかりよ。
 
 ウル:
  ……ウルは、ウル以外のやつは
  何でも知ってて、
  何でもわかるんだって
  思ってた……
 
  ……ルゥも、ウルのことが
  わからないのかな……?
  だからルゥは、ウルの友達に
  ならないのかな……?
 
  ウルも、ルゥのことがわからない。
  ルゥはウルと同じだから、
  ルゥがよろこぶと思ったのに、
  ルゥはよろこばなかった……
 
  ……ロウゲツ。
  どうすれば、わかるようになる?
 
 守護魔・ロウゲツ:
  残念ながら、
  私にもわかりません。
  人だろうと、守護魔だろうと、
  他の誰かのことが全てわかる者は
  おりません。
 
  私の思いがわかるのは私だけ。
  ウル様のことを
  わかることができるのは、
  ウル様しかいないのでございます。
 
 ウル:
  ……ルゥも……
  ウルと同じなのに……
  ウルと同じだから、
  ウルのことを、わからない……?
 
 守護魔・ロウゲツ:
  この世界に生きるものは皆、
  他人のことがわからずに
  生きていくしかないので
  ございます。
 
 マーシャ:
  そんなこと、ない!
  そりゃ、全部は
  わからないけど……
  ウルの不安な気持ちなら、
  私にもわかるわ!
 
 ウル:
  お前はどうして、
  ウルのことがわかるんだ?
 
 マーシャ:
  それは……
  うん。私も、ウルと同じように
  自分の気持ちを
  わかってもらえなかったことが
  あるからだと思う。
 
  気持ちが伝わらないのって、
  つらいよね……
  それで、伝えようとするのが
  こわくなって……
 
 ウル:
  ……そうか。
  「こわい」って、
  胸に大きな石が入ってるみたいな、
  この気持ちのことなんだ……
 
  ルゥは、ずっと
  こんな気持ちだったのか……?
 
 守護魔・ロウゲツ:
  ……ウル様。もしウル様が
  イタズラ者のウサギの力で
  同じ姿に変えられて、
  名前も「にょふにゅふプー」に
  変えられたとしたら、
  ウル様は喜ばれますでしょうか?
 
 ウル:
  カッコ悪い!
  ウルはすごくイヤだぞ!
 
 守護魔・ロウゲツ:
  しかし、そのウサギは
  カッコイイ名前と姿だと思い、
  ウル様が喜ぶと思って
  やったのでございます。
  ウル様が、ルゥ様に
  「ルゥ」という名前と、
  御自身の姿を与えたように。
 
 ウル:
  ……ルゥは……
  ウルのこと、
  キライになったんだ……
  ウルが、
  すごくイヤなことをしたから……!
 
 マーシャ:
  誰かに喜んでもらうのって、
  むずかしいよね。
  相手が喜ぶと思ったことでも、
  逆に相手を怒らせちゃったり。
 
  きっとそれは、
  相手のためじゃなくて……
  相手のことをちゃんと考えないで、
  「相手に喜ばれたい自分」を
  一番に考えて、
  押し付けたせいで……
 
  ウル。
  ルゥに、あやまろう?
  一生懸命あやまったら、
  きっとルゥもわかってくれるわ!
 
 ウル:
  ……あやまったら、
  「ごめんなさい」したら、
  ルゥは友達になる?
 
 守護魔・ロウゲツ:
  それを決めるのは、ルゥ様です。
  ……もし私が「にょふにゅふプー」と
  名づけられたとしたら、
  相手を決して許しませんし、
  タダでは済ませませんが。
 
 ウル:
  …………
 
 マーシャ:
  わかってもらえないかも、
  許してもらえないかもしれない。
  でもね、ウル!
  ちゃんとルゥに伝えなきゃ!
 
  こわくても、黙ってちゃダメ!
  伝えようとしなくちゃ、
  絶対伝わらないのよ!
  勇気を出して!
 
 ウル:
  …………
 
  ウルは、ルゥに
  「ごめんなさい」する。
  ウルは、そうしなきゃ
  いけないって思うから。
 
  それから……
  ルゥと話をして、
  ウルがルゥのために
  やれることがあるのかを、
  わかりたい。
 
 マーシャ:
  がんばって、ウル!
  もしルゥが友達に
  なってくれなくても、
  私たちはあなたの友達だから!
 
 ウル:
  ……ありがとう。
 
 【ウルが卵に向かう】
 
 ウル:
  ……ルゥ。
  …………ごめんさない。
  ルゥがいやがることをして、
  ごめんなさい。
 
  ルゥがイヤなら、
  ウルは消えるから……
  ……だから。
  あの……
 
 
  中に入れてくれるのか?
  ……ありがとう、ルゥ。
 
 【ウルが卵の中に入る】
 
 守護魔・ロウゲツ:
  ありがとうございます、
  マーシャ様。
  私や他の守護魔では、
  ウル様を説得することは
  不可能でございました。
 
 マーシャ:
  ロウゲツ。
  あなたって、結構うそつきよね。
  話の方向をコントロールして、
  そうなるように仕向けたくせに。
 
  ……うそつきなのは、
  私も同じね。
  ウルには「勇気を出して」なんて
  言っておいて、私は……
 
 トロン博士:
  自分は思わず、「若輩者」に
  つっこみそうになったですです。
  ロウゲツさんは、
  守護魔の中で一番年上だと
  聞いているですです。
 
 守護魔・ロウゲツ:
  確かに、
  多少の誇張は用いましたが
  それが主のためになるならば、
  許される罪でございましょう。
 
  ……ともあれ。
  改めまして、
  ありがとうございます、
  ○○様。
  マーシャ様。
 
  私はもう、
  「思い出チケット」を
  作ることは出来ませんが、
  感謝のしるしとして
  これをお受け取り下さいませ。
 
 :
  『思い出星(イベント)』1個
 
  を手に入れた!

 ウル:
  ……ルゥ……
  ウルのこと、こわい……?
 
 ルゥ:
  …………こわい。
  みんな、こわい。
 
 ウル:
  ルゥ……。
  卵の中にいれば、こわくない?
 
 ルゥ:
  …………こわい。
  きっと、こわいものが、くる……
 
 ウル:
  ……ルゥ。
  ウルは、外の世界でね……
 
 :
  …………
  …………