アクロニアの平和のために歌います。 それが「アクロニア歌劇団」なのです!
【フロール】 さて、みなさん。 あたしたちの出番ですの~♪ 歌と音楽でみんなに楽しんでもらうのが アクロニア歌劇団の流儀。 さぁ、あたし達も楽しみましょう♪
【ル・フェイ】 こういう時位は、少し羽目を外しても 許してもらえるかしらね? 楽器を扱うのも、本職には及ばないけど 嫌いではないのよ?
【守護魔・ウルゥ】 歌が……聞こえる……。 今度は、皆さんにお届けする番ですね。 ふふ、少し緊張します。
(もじもじしながら)
【タランチュラ】 えっと……その。 人という字を掌に描いて飲み込む…… 人という字を掌に描いて飲み込む……
【フロール】 タランチュラさん、いけませんわ~。 適度な緊張はいいのだけど、 肩に力が入りすぎですわ。 気張らないで、音を楽しんで。
【タランチュラ】 でも、その。 私だけこういうの未経験だし、 皆さんの足を引っ張ったらって思うと 足がすくんで……
【ル・フェイ】 ふふ、相変わらず真面目なのね。 せっかくいい声をしているんだもの、 自分でもそれを楽しんであげたほうが みんなも喜んでくれるわよ?
【守護魔・ウルゥ】 そうですね、そうこわばっていると 可愛い顔が台無しですよ?
(焦り、やめてっ!モーションをしながら)
【タランチュラ】 か、可愛くなんかない! 可愛くなんかないです!
【フロール】 ふふふ、若さですわね~ あら~困りましたわ~♪ それで可愛くないと言われると~♪ あなたよりも何年も前に登場した あたしの立場がありませんの~♪
【守護魔・ウルゥ】 ……見えます。天の怒りが……
【タランチュラ】 えっ!? だって、それは実装した時の技術の 問題であって実際には……
【ル・フェイ】 はいストップ、それ以上は 発言がメタになりすぎてしまうわよ?
【フロール】 そうですの~。 中の人の事情なんて、冒険者さんたちは 聞きたくはないはずですの~♪
【守護魔・ウルゥ】 見てはいけません……。 その辺りは大人の事情なのですから、 深淵を覗き込みすぎると、中の人に 足首をつかまれてしまいます……。
(頷きながら)
【タランチュラ】 お、おお……なんだかわかりませんけど ローレライさんの気分がちょっとだけ わかった気がするのだぜ……?
【フロール】 そもそも、あなたのそのファッションは もうちょっと跳ね返りだったり、 体制に反抗的だったりしてもいいと 思うのですが……それを追及すると あたしの衣装についてツッコミが来る 可能性があるので……
【タランチュラ】 御魂の皆さんの衣装デザインについても 色々ありましたけど、武神の皆さんも 大変なんですね……。
【ル・フェイ】 そろそろ緊張は解けたかしら? 二人とも、お疲れ様♪
(驚きエモーション)
【タランチュラ】 えっ? ……あっ!! だ、騙したんですか!? でも、確かに緊張は……
【守護魔・ウルゥ】 あなたはまだまだ若いですから。 それでいいんです。頼って下さい。 頼られる方も悪い気はしないんですよ?
(それぞれが台詞と共に前を向きながら)
【フロール】 ではではこれより始まりますは アクロニア歌劇団最初で最後の公演。 凍りついた歌姫の心は溶かされ、 いよいよ歌いだすのですわ~♪
【ル・フェイ】 拙くとも、未熟でも。 前を向くのが怖くとも、 過去に向き合うのが辛くとも。 それでも、明日に歩き出す…… そんなあなたへの、贈り物。
【タランチュラ】 拍手も、声援もなくたっていいから。 少しだけゆっくりした気分で、 この曲を聞いてください。
【守護魔・ウルゥ】 さぁ、目を閉じて……
(全員で♪エモーション)
※しばらく音楽をお楽しみください※
(全員で手を振る)
【守護魔・ウルゥ】 ご清聴、ありがとうございました。 少しでも、あなたの心に平穏が 訪れますよう。
(お辞儀をしながら)
【タランチュラ】 あっ、あの……! 聞いてくれてありがとうございました。
(暗転)